首都高速道路都心環状線浜離宮付近のコンクリート橋脚梁部における技術調査委員会(委員長:池田尚治横浜国立大学名誉教授)の第3回委員会を下記のとおり開催しました。

  ○第3回委員会 日時 : 平成18年3月6日(月) 14:00~16:00
            議事 : 修復方法の決定等

  ○主な議事概要
  (1)切断した横梁の調査結果
 切断した横梁張出し部(陸側)を解体調査した結果、全34本の主鉄筋のうち9本がブラケット取付け時の後施工アンカーにより切断されていたことが分かった。ひび割れ損傷が生じた断面位置では、この鉄筋切断の影響を顕著に受け、ひび割れ幅が10mm程度にまで拡大したものである。したがって、今回の橋脚横梁の損傷はブラケット取付け時の後施工アンカーによる横梁主鉄筋の切断に起因するものと判断された。

  (2)修復方法
 切断撤去した横梁張出し部(陸側)の再構築に際しては、計算上安全となるよう4本の主鉄筋を横梁と柱の交差部まで追加定着するとともに、横梁の主鉄筋はガス圧接またはエンクローズ溶接によってすべて接合し、横梁端部まで水平に配置する構造とした。また、せん断力に対しては鉛直スターラップを配置した。3月末までに工事が終了となる施工計画が了承された。

  (3)今後の対応
 今回のひび割れ幅がいつ10mm程度に達したかは不明であったことからさらなる検討が必要であり、また同種の橋脚*に対する対応が極めて重要であることから、この委員会は引き続き継続することとした。
 *)橋脚側面に後施工アンカーによりブラケットを取付けたコンクリート橋脚