弊社では、大地震発生時に被害を受けても、災害対策業務を実施し、緊急交通路としての機能を確保するために、2009年10月に「大地震の発生を想定した業務継続計画(BCP)第1版」を策定し、その後、東日本大震災によって明らかとなった課題及びその対応策を踏まえ、第2版を2011年10月末に策定しました。
また、2014年11月の災害対策基本法の改正により、道路管理者による放置車両等の移動に関する規定が盛り込まれたことを踏まえ第3版を2014年12月に策定しました。
さらに、防災体制や道路啓開に関する各種課題解決の進捗や防災訓練で確認された課題への対応等を踏まえ、第4版を2018年3月に、第5版を2019年6月に策定してきたところです。
今般、迅速な道路啓開の実現に向けたこれまでの検討・取組の成果に加え、早期一般開放の実現に向けた検討・取組の内容を踏まえ、第6版を2020年6月に策定しました。

1 基本的事項

想定地震

本BCPにおける想定地震は、最大震度が震度6強(一部7)クラスの都心南部直下地震(M7.3)を中心としつつも、震度5強・6弱クラスで必ずしも都心南部を震源としない地震も対象としています。

行動原則

本BCPは、地震発生直後の混乱時には社員間で連絡が取れない状況を想定し、首都高速道路管内において震度5強以上の地震が発生した場合には、役員・社員が自主的に行動を開始することとしています。

2 主な内容

本部体制

勤務時間外に大地震が発災した場合、本部長(社長)代行である防災担当役員又は保全・交通部長等が、直ちに本社に駆けつける体制を構築し、本社近くに常駐することを原則としています。

参集体制

勤務時間外に震度5強以上の地震が発生した場合の対応を円滑に行うため、事務所の近傍(概ね半径6km以内)に居住する社員が震度5強から初期参集要員として震度5強から参集を行うとともに、すべての技術系社員を参集要員に指定するなど、参集体制を整備しています。

交通特別パトロール

地震後の交通特別パトロールを概ね3時間以内で実施することとしています。また、本線料金所ごとに具体的な車両排出方法(PA管理用通路、直近出口等)を整理しています。
なお、入口閉鎖は料金所係員が料金所遮断棒にて迅速に実施することとしています。

高架下点検

点検優先路線(約101km、全体の約30%)を定め、高架下点検を概ね3時間で実施することとしています。また、他の路線の高架下点検についても引き続き実施し、速やかに点検を完了させることとしています。

津波への対応

気象庁・自治体等の津波情報を収集し、それをもとに津波影響箇所の把握を行い、対応を決定するよう定めています。

バックアップ事務所の準備

震災時に本社及び出先事業所が使用不能となった場合を想定し、バックアップ事務所を準備しています。

通信インフラの確保

災害時でも会社組織内及び関係機関との通信回線確保ができるよう、通信設備・通信手段を複数配備しています。

道路啓開

緊急通行車両の通行確保のため、関係機関との連携、放置車両等の移動や段差修正を含めた道路啓開作業の進め方等を定めています。

総合防災情報システムの構築・運用

災害時の情報収集・共有・配信の実施、優先啓開路線の選定、道路復旧計画の策定を行うことを目的として、総合防災情報システムを構築・運用しています。

BCPを踏まえた訓練の実施

社員にBCPを浸透させ、災害対策業務を迅速かつ確実に実施するため、毎年度、本BCPの内容を踏まえた情報伝達訓練、参集訓練、安否確認訓練等の各種防災訓練をグループ会社も含め継続的に実施することとしています。

早期一般開放

一般車両に対する早期の交通開放という社会的要請に応えるため、震度5強地震時の交通開放ルールを定めるとともに、震度6地震時の開放条件・判断基準等を整理し、早期一般開放の実現に向けて検討しています。

※BCPにおける災害対策業務のうち重要事項についてはPDF 別表(PDF/95KB)のとおり定めています。