FOR CORPOLATE
2019年7月3日
下記の設計施工要領(土木)を制定しました。
首都高速道路における舗装に関する設計施工要領について、主に以下の事項について定めた。これまでグースアスファルト混合物にひび割れが入り、雨水が浸入して鋼床版が腐食したり、流動によるわだち掘れが発生したりしていた。また、施工時に発生する強烈な臭気により周辺環境に負荷がかかっていた。これらの問題を解決するために、疲労抵抗性と塑性変形抵抗性に優れた「改質グースアスファルト混合物」を新たに採用した。その他、混合物の動的安定度に対する影響が少ない材料である改質アスファルト塗膜系防水材を標準仕様として採用、樹脂系すべり止め凍結抑制舗装の採用等の改訂を行った。
首都高速道路における遮音壁に関する標準図集について、主に以下の事項について定めた。車両衝突によってパネルが破損した場合、クレーン等の重機が無くても速やかに着脱出来る事が望ましい事から、遮音壁設置形式を、人力施工可能な前留め式もしくははめ込み式を原則として採用する事とし、構造図をそれぞれ追加した。要領で規定した各性能を満足したことから、高耐候性ポリカーボネート、バイオマスプラスチック、難燃性積層アクリル、化学強化合わせガラスの4材料のパネル詳細図を新たに追加した。その他、支柱落下防止ワイヤー定着部詳細図の追加、遮音壁支柱ベースプレート設置要領図の追加、支柱アンカーボルト点検用開口の追加等の改訂を行った。
「標識柱設計要領(平成15年5月)」を改訂し、「附属施設物設計施工要領 第3編[標識柱編]」として再編した。 本要領では、製作の省力化を図るために部材数と溶接量の少ない丸形鋼管タイプを標識柱の標準構造として新たに採用した。また、大規模地震後の緊急輸送路としての機能確保のため標識柱の耐震設計を、第三者被害防止のためフェールセーフ構造を新たに規定する等の改訂を行った。
高架橋の維持管理性向上を目的に恒久足場を首都高速道路では設置してきた。これまでの設計施工実績等を踏まえ、要領として「附属施設物設計要領 第8編[恒久足場編]」を制定する。恒久足場は、首都高速道路におかれている環境下では劣化しない部材(チタン、ステンレスおよびアルミニウム等)で外面が構成され、劣化因子遮断機能を持つ、高架橋の維持管理用常設足場である。