1. 背景
- 首都高速道路は、昭和37年の京橋~芝浦間(4.5km)に始まり、50年を経た現在、延長301.3km が供用し、首都圏の自動車交通の大動脈として機能。
- 首都高速道路が100年先の未来においても、国際都市東京の重要かつレジリエンスの高い道路網として、安全を基礎に安心なものであり続けるため、大規模修繕、大規模更新を検討する場として、調査研究委員会を設置。
2. 大規模更新の具体的な実施区間
- 検討路線6路線・約75kmのうち検討区間約47km(約6割)を抽出。
- 大規模更新の実施区間は約16km(検討区間の約3割)
(1)今後の維持管理上の問題:1号羽田線 東品川桟橋など
(2)走行安全性の向上、防災機能の強化:4号新宿線 新宿カーブなど
(3)ボトルネックの解消、防災機能の強化:3号渋谷線 池尻~三軒茶屋など
(4)半地下部の走行安全性の向上、防災機能の強化:都心環状線 銀座~新富町 - 調査・検討を行った上で大規模更新を決定する区間は、4号新宿線の千駄ヶ谷などの約4km
- 大規模修繕の実施区間は約28km
- 今回検討区間に抽出されなかった区間の当面の対応として、鋼床版へのSFRC舗装やRC床版下面への炭素繊維補強などを実施
3. 大規模修繕、大規模更新等に要する概算費用
注)概算費用は首都高速道路(株)による試算
- 大規模更新、大規模修繕、当面の対応の概算費用の合計は約7,900~9,100億円
(1)大規模更新の概算費用は約5,500~6,850億円(区間延長約16~20km)
(2)大規模修繕の概算費用は約950~1,050億円(区間延長約28~32km)
(3)当面の対応に必要な概算費用は約1,350億円 - 概ね10年後には、検討区間約110kmが見込まれ、仮にその区間全てを大規模修繕する場合 は、約3,200億円が必要。
4. 大規模修繕、大規模更新の実施にあたっての課題
- 1号羽田線の東品川桟橋、鮫洲埋立部等は、実施に向けて早急に検討に着手すべき。