大規模修繕事業とは

大規模修繕事業とは、橋梁単位で全体的に補修を行うことで、新たな損傷の発生や進行を抑え、長期の耐久性や維持管理性を向上させる事業です。

大規模修繕 対象箇所

大規模修繕の対象箇所は、点検結果を確認し、コンクリート床版の亀甲状のひび割れや鋼桁接続部の疲労き裂など、重大な損傷が発生している箇所を選定しています。

  • 昭和48年より前の設計基準で設計されたコンクリート床版で床版厚が薄く、鋼桁のたわみ制限が緩和されている橋梁
  • 昭和53年より前の設計基準で設計された鉄筋かぶりが薄いコンクリート橋梁

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大規模修繕事業の実施内容

大規模修繕事業の実施内容は、橋梁における、床版の補強、鋼桁や橋脚の補強、その他の損傷や腐食等の劣化に対して橋梁単位で全体的に補修を行います。

1.床版の補強概要

コンクリート床版の損傷

床版は、舗装を介して直接荷重を受けるため、橋梁構造物の中で損傷を受けやすい箇所です。日々の 過酷な通行状況によって、コンクリート床版の下面等にひび割れや漏水等が発生しています。

コンクリート床版の補強(炭素繊維補強)

コンクリート床版に炭素繊維シートを格子状に接着することで、ひび割れの開閉が拘束され、コンクリート床版の耐久性を向上させます。

鋼床版の損傷

鋼板部材で構成されている鋼床版は、大型車の通行等によって大きな荷重が作用し、デッキプレートと縦リブの溶接部に疲労き裂が発生しています。

鋼床版の補強(SFRC補強)

既設の舗装の一部を繊維補強コンクリート(SFRC)に置き換えることによって、デッキプレートの剛性を向上させ、鋼床版の耐久性を向上させます。

2.鋼桁の補強概要

鋼桁の損傷

鋼桁に車両の通行による繰り返し荷重が加わることで、鋼桁の主桁と横桁の交差部等に疲労き裂が発生しています。

鋼桁の補強(主桁-横桁交差部補強)

疲労き裂が発生している箇所等に対して、鋼板部材で補強することにより、鋼桁の耐久性を向上させます。

3.鋼橋脚の補強概要

鋼橋脚の損傷

鋼橋脚に車両の通行による繰り返し荷重が加わることで、鋼橋脚の隅角部(角柱)に疲労き裂が発生しています。

鋼橋脚の補強(隅角部補強)

疲労き裂が発生している箇所等に対して、鋼板部材で補強することにより、鋼橋脚の耐久性を向上させます。

4.鋼構造物の被覆補強の概要

鋼桁、鋼橋脚の損傷

鋼桁および鋼橋脚は、経年変化に伴い、塗膜の劣化や腐食が発生しています。

鋼桁、鋼橋脚の補強(被覆補強)

既設の塗膜を除去し、耐久性の高い塗料を用いて被覆補強を行うことで、従来よりも防食性能を向上させます。

5.コンクリート構造物の補強概要

コンクリート桁、コンクリート橋脚の損傷

コンクリート桁およびコンクリート橋脚は、日々の過酷な通行状況や経年変化に伴い、ひび割れや鉄筋露出、剥離等が発生しています。

コンクリート桁、コンクリート橋脚の補強(剥落防止対策)

コンクリート表面に繊維シートを被覆することにより、塩害、中性化の劣化因子の進入を遮断し、鉄筋コンクリートの材料劣化抵抗性を向上させ、コンクリート片の剥落を防止します。

6.維持管理性の向上

恒久足場の設置

主要幹線道路等では規制を伴うため、作業時間も短く、点検や補修の維持管理業務が困難でした。維持管理性を向上させるために、高い耐久性を備えた恒久足場を設置することで、点検や補修を円滑に行います。また、恒久足場は、周囲と調和するように景観性も考慮しています。